喋らない君へ話しかける僕

 




 

 ごそごそと何かが動く気配で目が覚めた。

「・・・うー・・・」

 しっかりと腕の中に収まっている香穂子が、寝返りをうちたいらしいと気付いて、腕の力を緩めてやる。満足そうに微笑んで、香穂子が俺に背を向ける。
 外は少し明るくなっている。枕元の時計は早朝と言うには少し遅い時間。
 けれどほんの僅かな明るさの中でさえ、彼女の肌の肌理こまかさが映し出されていて、首の後ろに思わず口付けた。
 ピク、と彼女の肌が揺れる。・・・起きているのか?

「香穂子」

 問うても返事はない。もう一度、今度は肩の辺りを舌でぺろりと舐めてみる。

「ん、っ」

 思わず、といった声が漏れてもなお、起きようとしない。
 ・・・寝たふりか。
 それならばと、肩から首筋、耳の後ろと舌を這わせる。立て続けにびくびくと体が跳ねるが、まだ「起きない」ようだ。

「君が好きだ。・・・愛している、香穂子」

 また少しだけ肩が揺れた。
 こうなったら香穂子が「起きる」までだ。
 何も喋らない君へ、・・・「寝ている」君へ。俺が普段君の事をどれほど想っているかを。話してみよう。

「香穂子。いつもありがとう。俺には、君がいなければ何の価値もない。君とこうして同じ道を歩いている、それだけで俺は満たされる。だから俺は君に何度でも言おう。・・・香穂子、愛してい」

「わかったごめんなさいもう起きますから許して!」

 両手で耳を塞いで俺を睨む両目が、僅かに潤んでいる。赤みを帯びた目元がかわいいと思う。

「ようやく起きたのか」

「蓮が起きる前から起きてたよ!何となく寝たふりしてただけだったのに!朝っぱらから、朝っぱらから、あんな・・・」

「あんな、とは?」

 自覚ないの?!と涙目で小さく叫んだ。

「あんな声で囁かれたら・・・」

「・・・どうなるんだ?」

 香穂子の顔が真っ赤になった。

「もうっ!知らないっ!」

 ベッドから抜け出そうとする彼女を後ろから捕らえて、離さない。

「どうなるんだ?教えてくれないか、香穂子」

「・・・っ! だからまたそうやって・・・」

「・・・香穂子」

 小さく彼女が呻いた。というよりは・・・

「感じたのか?」

「・・・・・・っ!」

「香穂子」

 かわいいと本心から言った言葉だったのに「もういいから言わないで!」と涙目で見上げる彼女の唇を深く塞いだ。
 唐突に始まった「昨夜の続き」。今日は午後からスタジオだから、それまでゆっくりと香穂子を堪能しよう。
 



















ヒトリゴト。(ブログより

・・・。
・・・・・・。

ホントすみません、月森が・・・ホントにすみません(土下座
なんか、こう・・・「むっ○り」になってる・・・
薄○鬼の二次創作で、斎千のお話を巡ってたら、結構むっつ○な斎藤さんのお話がありまして。それ読んだ直後にこっち書きにきたら、月森が○っつり・・・ホントにすみません。

 

2010.12.13UP